プレコンセプションケアを心掛けた生活 妊娠前の健康管理
更新日:2024年12月25日
プレコンセプションケアとは
プレ(pre)は「の前」、コンセプション(conception)は「妊娠・受胎」という意味です。プレコンセプションケアとは、若い世代の男女が将来のライフプランを考えて日々の生活や健康と向き合うことです。性や妊娠に関する正しい知識を得て健康的な生活を送ることで、自分自身の健康管理につながり、また将来の健やかな妊娠や出産、未来の子どもの健康の可能性を広げます。
今は妊娠や結婚を考えていなくても、プレコンセプションケアを実施することで、あなたの人生をより健やかで豊かなものにしてくれます。
プレコンセプションケアの詳細や記録表については、プレコンノート(外部サイト)をご参照ください。
国立成育医療研究センター プレコンノート ホームページより
なぜプレコンセプションケアが大切なの?
妊娠前からの生活習慣や病気が、妊娠・出産・赤ちゃんの健康に影響します
1.感染症や薬剤
2.肥満や痩せ
3.タバコ
4.アルコール
5.妊娠前からの医学的に問題となる状態(糖尿病、甲状腺機能異常、高血圧症等)
6.葉酸摂取不足
妊娠・出産の問題は、赤ちゃんのその後の健康状態に影響します
1.早産で生まれる
2.低出生体重(2,500g未満)で生まれる
3.先天異常(構造の異常)をもって生まれる
4.周産期死亡(満22週から生後1週以内の赤ちゃんの死亡)
プレコンセプションケアを始めましょう
国立成育医療研究センター(外部サイト)が作成しているセルフチェック用のシートです。
プレコンセプションケアチェックシート(女性用)
(PDF:480KB)
プレコンセプションケアチェックシート(男性用)
(PDF:476KB)
国立成育医療研究センター ホームページより
(1)適正体重を維持しましょう
標準体重(BMI)=体重(kg)÷{身長(m)×身長(m)}
適正体重はBMI18.5以上、25.0未満となる体重です。
栄養不足による若い女性の痩せ(BMI18.5未満)は、月経不順や不妊、低出生体重児の原因になる等、将来の妊娠・出産に影響を及ぼします。一方、栄養過多や太り過ぎ(BMI25以上)は、将来、糖尿病や高血圧等さまざまな病気のリスクを高めます。
男性も同様に、痩せと肥満は男性不妊のリスクを高める報告があり、注意が必要です。
(2)適度な運動をしましょう
適正体重の維持に積極的な運動は欠かせません。血流がよくなり、筋肉量が増えることで代謝も高まり、こころの状態にも良い影響を与えます。
プレコンセプションケアでは、1週間に150分以上の中程度の運動を推奨しています。
例:早歩き、体操、筋トレ
(3)ストレスと上手に付き合いましょう
ストレスは自分で気が付かないうちに心身にダメージを受けている場合があります。まずは、自分がストレスを感じていることに気が付くことが大切です。
以下のようなサインがあると、自分でお気が付かないうちにストレスを感じているかもしれません。
悲しい、憂うつ感、不安感、イライラ、食欲が出ない、痩せてきた、眠れない、動悸がする、消極的になる、飲酒・喫煙量の増加 等
清須市では心の健康相談を実施しています。健康推進課にお問い合わせください。
(4)食生活を見直しましょう
食事バランスガイドを見ながら、主食・副菜・主菜・牛乳・乳製品・果物をバランスよく食べましょう。
妊娠前から妊娠初期にかけて、葉酸をしっかり摂ることで、赤ちゃんの神経管閉鎖障害の予防につながります。妊娠を知るのは神経管ができる時期より遅いため、妊娠を希望する女性はブロッコリーやほうれん草等の緑黄色野菜を積極的に摂取し、サプリメントを活用しながら葉酸をしっかり摂取しましょう。
清須市では妊娠に関する相談、食事の相談を実施しています。妊娠についてはこども家庭センター(こども家庭係)、食事の相談は健康推進課にお問い合わせください。
厚生労働省 ホームページより
(5)禁煙しましょう
喫煙は男女とも様々な不妊症のリスクが増加します。禁煙外来を利用して、禁煙しましょう。
女性への影響:不妊、流産・早産、周産期死亡、骨粗しょう症 等
赤ちゃんへの影響:乳幼児突然死症候群、低出生体重児、注意欠陥・多動性障害(ADHD) 等
男性への影響:不妊、勃起不全(ED)等
清須市では禁煙サポート相談を実施しています。健康推進課にお問い合わせください。
(6)妊娠中は禁酒しましょう
アルコールは胎盤を通して赤ちゃんにも知能障害や発達障害等の影響を及ぼします。妊娠を考え始めたときから、飲酒は控えましょう。
(7)検(健)診を受けましょう
女性は20代から子宮頸がん、30代から乳がんが増加します。2年に1度の子宮がん検診を受診し、月に1回の乳房のセルフチェックを行い、30代から乳がん検診を受診しましょう。
清須市のがん検診は、清須市内の保健センター等で受診する集団検診(がん検診・骨粗しょう症)、30代の方が対象の若年者健診、指定医療機関で受診する医療機関検診(個別検診)を実施しています。健康推進課へお問い合わせください。
(8)風しん抗体価を確認しましょう
妊娠中に風疹ウイルスに感染すると、赤ちゃんの目、心臓、耳等に影響を及ぼす先天性風しん症候群になる可能性があります。抗体価を確認し、低い場合は予防接種を受けましょう。
ただし、予防接種を受けたその後2か月は避妊が必要です。また、女性のみでなく、そのご家族やパートナーから感染するリスクがあるため、妊娠を希望する女性の周囲の協力が必要です。
将来の赤ちゃんのために、感染させない環境づくりをしましょう。
清須市では、妊娠を希望する女性とその夫を対象に風しん予防接種費の一部助成と、昭和54年4月1日以前に生まれで一度も風しんワクチンを受けていない方の風しん抗体価検査・風しん予防接種の助成(風しん追加的対策)を実施しています。健康推進課へお問い合わせください。
(9)適度な睡眠をとりましょう
厚生労働省では成人の方の睡眠について、6時間以上を目安として必要な睡眠時間を確保すること、生活習慣や寝室の環境を見直して睡眠休息感を高めること、睡眠の不調・休養感の低下がみられる場合は病気が潜んでいる可能性に留意することを推奨しています。
睡眠には1日の活動で蓄積した疲労やストレスから回復させ、ホルモンバランスを整える重要な役割があるため、睡眠休養感を向上させることが重要です。
成人のためのGood Sleep ガイド
(PDF:1,008KB)
厚生労働省 睡眠対策 ホームページより
(10)かかりつけ医を持ちましょう
月経に関すること、歯科に関すること等様々な要因がライフプランに影響を及ぼす可能性があります。
予防・早期発見のために、気になることがあればすぐに受診しましょう。
※月経:以下の状態があれば、かかりつけ医に相談しましょう。
日常生活に支障がある、周期が24日以内もしくは39日以上、持続期間が1日から2日もしくは8日以上、貧血症状がある 等
※歯科:普段から定期的な歯科健診を受診し、口腔内のトラブルを最小限にしましょう。
妊娠中は女性ホルモンの増加による口腔内の変化や、つわりによって歯磨きが難しくなることにより、むし歯や歯周病になりやすい状況です。歯周病は早産、赤ちゃんの低出生体重のリスクが増加します。
清須市では、20歳以降の節目年齢の方を対象とした節目年齢歯科健診を実施しています。健康推進課へお問い合わせください。
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お問い合わせ
健康福祉部 健康推進課
清須市役所北館2階 (〒452-8569 清須市須ケ口1238番地)
電話番号:052-400-2911(代表)
ファクシミリ:052-400-2963